井上酒造株式会社の『歴史』
日本初の減圧蒸留100%芋焼酎
日南市南郷町で1894(明治27)年に創業した井上酒造。飫肥杉の美林に囲まれた自然豊かな土地で、120年以上の歴史を持つ蔵元です。
1983(昭和58)年に、日本で初めて減圧蒸留100%の芋焼酎を商品化。井上酒造の代表銘柄「飫肥杉」です。気圧を下げ、もろみの沸点を下げて蒸留することで、芋特有のにおいを抑えたくせのない焼酎が実現しました。爽やかな飲み口の「飫肥杉」は、女性にも人気で、県内外の多くの飲み人に親しまれています。
井上酒造株式会社の『焼酎』
こんこんと湧く名水が醸す
井上酒造の敷地内には、榎原(よわら)名水があります。1993(平成5)年6月には、宮崎の名水21選に選ばれました。明治の俳人・種田山頭火が、1930(昭和5)年10月8日にこの地を訪れた時に「こんなにうまい水があふれている」と詠んだ句が、本人の直筆で句碑として残されています。
一年を通して水温が安定しており、大雨が降っても濁らず、枯れることなくこんこんと湧き出る名水を、井上酒造は仕込水・割水として使用しています。
樫樽貯蔵の付加価値商品
井上酒造の焼酎には、樫樽を使って長期貯蔵された銘柄もあります。焼酎に含まれる成分と樫材から溶出する成分の相互作用により酒質が向上するのだそう。香りや味のバランスが良くなり、芳醇な焼酎になります。
日向夏やなつめやしを使った商品も
黄金千貫を使った芋焼酎「飫肥杉」のほかにも、麦やそば、米を使った焼酎を造っています。本県特産の日向夏果汁を本格麦焼酎に漬け込んだ焼酎リキュール「日向(ひむか)の夏子」や、なつめやし(デーツ)をワイン酵母で発酵させ、樫樽で長期熟成させたブランデータイプのヤシ焼酎「孤独な天使」などユニークな銘柄も。原料の特性を生かした味わいがそれぞれに楽しめます。
蔵人紹介
製造部主任 米良雅博氏
「焼酎造りは微生物を相手にしているので、温度管理など気が抜けないので大変です。ですが一生懸命に取り組むと必ずおいしい焼酎ができるので、やりがいがあります」と米良さん。
「宮崎は芋や麦、そば、米などいろんな原料を使った焼酎がそろっているのが他県にはない強み。個性のある焼酎がいっぱいあります。まずは飲んでもらって本当に自分に合っている味を見つけてもらえたらうれしいですね」と話します。
「飫肥杉」のおすすめの飲み方を尋ねると、「飲みやすいのでロックでもいけますよ。お湯割りにしても芋特有の鼻につく香りがないので、初めての人にもおすすめです。女性だとジュースやカルピスで割って飲むのもいいのではないでしょうか」と教えてくれました。「焼酎などの蒸留酒は、甘味料や香料を加えてはいけない無添加のお酒。飲み過ぎはダメですが、適量だと体にも優しいんですよ」。
「飫肥=おび」という読み方が全国で認知されるよう、井上酒造は今後もおいしい焼酎造りを目指します。
会社概要
会社名 | 井上酒造株式会社 |
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住所 | 宮崎県日南市南郷町榎原甲1326 |
電話 | 0987-68-1055 |
FAX | 0987-68-1144 |
蔵見学 | 不可 |
webサイト | http://www.obisugi.co.jp |